公務員に失業保険は支給されない
公務員とは、国や地方自治体等に属し、国民のために、公共のために働く人々のこと指します。
大きく分けて国家公務員と地方公務員の2種類がありますが、われわれ国民が直に接する機会が多いのが地方公務員であり、市役所や区役所で働く人々がこれに該当します。
安定した雇用のイメージが強い公務員ですが、諸々の事情により退職することもあり、その時に「公務員は失業保険(基本手当)をもらえるのか?』と疑問に思う方もいるでしょう。
失業保険をもらえないと完全に無収入で転職活動をしなければならず、生活が苦しくなるので、不安になって当然です。
公務員の失業保険について説明いたします。
公務員には失業保険の代わりに退職金が支給される
結論から言うと、公務員は雇用保険に加入していないので、失業保険をもらえません。
転職を考えている公務員の方から、「えっ、失業保険なしなの?」と不安な声が聞こえてきそうですが、公務員には失業保険が支給されない代わりに、国家公務員退職手当法やそれに準じる条例により退職金が支給されるので安心してください。
しかも、公務員の退職金は、民間人の失業保険と比べて少ない時にその差額が支給されますし、一時金として支給され、求職活動等も必要ありません。
したがって、公務員は失業保険をもらえなくても、最低限でも失業保険の金額以上の退職金を受け取れるので、安心して求職活動ができるのです。
なぜ、公務員は失業保険をもらえないのか?
雇用保険法第6条第4号に、「国家公務員は、法令等の定めるところにより、離職した場合に、失業給付の内容を超える給与が支給されることとされているときは、雇用保険法の適用を除外されている」と規定されています。
つまり、「公務員には失業保険を支給しない」と初めから定められているのではなく、「失業保険の金額を超えたら支給しない」と定められているのです。
上記は、地方公務員にも準じて適用されます。
では、『なぜ、ここまでしっかりと必要以上に、公務員に失業保険を支給しないと定められているのか?』というと、次の理由があるからです。
- 公務員が民間労働者よりも身分が安定しているから
- 独自の法令により、失業保険以上の給付を受けられるから
- 退職手当と雇用保険の保険料の2つを税金を使って納めなければならなくなり、国民の負担が大きくなるから
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