ハローワークとは?役割・利用方法・求人
『ハローワーク』という名前を知っている人は多いですが、実際にどのような機関であるか知っている人は少ないのではないでしょうか?
そこで、ハローワークのことを解りやすいように簡単に説明したいと思います。
ハローワークの正式名は「公共職業安定所」と言い、以前は、「職安」や「安定所」と呼ばれていましたが、暗くお堅いイメージで利用しづらい機関だったため、そのイメージを一掃して親しまれるようにと、1990年(平成2年)に一般公募によりハローワークという愛称が選ばれました。
したがって、今では「ハローワーク」と呼ぶ人が多いですが、実際の名称は、公共職業安定所であることを覚えておきましょう。
ハローワークの役割
ハローワークが何をする機関かと言うと、『雇用保険の手続き』や『求人の紹介』『職業訓練の斡旋』など、雇用に関する事務を行います。
主な業務とその説明は、次のとおりです。
雇用保険の被保険者になった時や被保険者でなくなった場合など、雇用保険に関する手続きはハローワークで行います。多くの手続きは会社がするので、労働者には関係ないですが、教育訓練給付金については、被保険者自身が住所地のハローワークで行わなければなりません。また、失業した時にもらえる基本手当の受給手続きも、ハローワークで行います。
お仕事をお探しの方は、求職の申込みをし、ハローワークのパソコンで仕事を検索します。働きたい仕事が見つかったら、職員が先方に連絡を取り、紹介状を書いてくれます。面接当日は、この紹介状も持参しましょう。紹介状には、求職者の名前や企業の情報などが記入されていますが、求職者・ハローワーク・企業が事務的な目的で利用する書類のため、就職に有利になるといったことは全くありません。そして、企業にとっては、この紹介状を持っている人を雇い入れると補助金がもらえるというメリットがあります。
ハローワークは、仕事に関することなら何でも相談に乗ってくれます。仕事の探し方やどんな仕事が向いているのかなど、経験豊富な職員に無料でアドバイスをもらえるので、一人で悩まず、ぜひご活用ください。
未経験の仕事に再就職できるように、ハローワークでは、職業訓練の申し込みができます。あまり知られていませんが、転職する場合はおすすめです。また、各種セミナーも開催しているので、気になる内容であれば参加してみましょう。
どこのハローワークを利用すればいいのか?
県境に住んでいる場合、自分の住んでいる地域のハローワークは遠いけど、隣の県(市)のハローワークは近いという場合もあるでしょう。
当然、近くで済ませたいと思うはずですが、目的によって利用できるハローワークが違うので、注意してください。
よく利用する目的別だと、次のとおりです。
- 基本手当の受給手続き(住所地の地域を管轄するハローワークで手続きしなければならない)
- 「求人の紹介」や職業相談(どこのハローワークで利用可能)
したがって、仕事探しの場合は、無理をせず、お近くのハローワークをご利用ください。
どこのハローワークでも同じ求人情報です。
なお、雇用保険の手続きについては、会社がその所在地の地域のハローワークで行いますが、上記でも書いているように、教育訓練給付金の受給手続きは、被保険者の住所地のハローワークで行わなければなりません。
ハローワークの求人
ハローワークには、全国の求人情報を探せるパソコンが設置してありますが、企業から許可が出ている案件については一般公開されており、ご自宅からでも検索可能ですし、スマホならアプリも出ているくらい一般的です。
ただし、ハローワークの職員の方と顔見知りになって、より親身に相談に乗ってもらえるメリットがあるので、できればハローワークへ行って求人情報を探した方が良いと思います。
また、基本手当受給中の方は、ハローワークでの求人情報検索も求職活動実績と認められる場合もありますが、これについてはそれぞれのハローワークによって取り扱いが異なるので、あらかじめ確認しておいてください。
なお、ハローワークで紹介されている仕事なので健全な会社ばかりと思いきや、無料で求人を出せる分、ブラック企業がかなり多いようです。
ブラック企業には気を付けましょう。
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