雇用保険の傷病手当!支給条件・手続き・支給日
労働者が失業した場合、条件を満たせば雇用保険の基本手当を受給でき、当面の生活費を維持しつつ、次の仕事探しができます。
しかし、基本手当を受給するためには、仕事をする意志と働ける健康状態が必要なのです。
したがって、病気やケガで働けない場合は、基本手当を受給できません。
「傷病で働けない場合、どうすればいいの?」と、心配になる人もいるでしょうが、基本手当に代えて傷病手当を受給できるので、安心してください。
傷病手当の支給要件
雇用保険の傷病手当の支給を受けるには、求職の申込み後において疾病又は負傷のために職業に就くことができない状態にあることが必要です。
基本手当の受給資格者が、疾病又は負傷により職業に就くことができない場合、次の3つのパターンがあります。
職業に就くことができない期間が
- 継続して15日未満(証明書により基本手当の受給可能)
- 継続して15日以上(求職の申込み後の場合は、傷病手当を受給可能)
- 引き続き30日以上(基本手当の受給期間延長または、求職の申込み後の場合は傷病手当の受給)
上記2と3の場合、基本手当の代わりに傷病手当を受給できるのです。
入院費の負担が大きすぎるなど、今すぐお金が必要な人は、傷病手当を受給すると良いでしょう。
傷病手当の支給対象日・支給対象除外日
傷病手当は、「支給される日」と「支給されない日」があります。
支給対象日(支給される日)
基本手当の受給期間内で、当該疾病又は負傷のために、基本手当の支給を受けることができないことについて認定を受けた日。
支給対象除外日(支給されない日)
- 待期期間中の日
- 給付制限期間中の日
- 傷病手当金(健康保険)、休業補償(労働基準法)、休業補償給付又は休業補償(労災保険)などの給付を受けられる日
傷病の認定手続き
傷病の認定を受けようとする場合、疾病又は負傷がやんだ後の最初の支給日(支給日が無いときは、受給期間最後の日から起算して1ヶ月を経過した日)までに、『傷病手当支給申請書』に『受給資格者証』を添えて管轄公共職業安定所長に提出します。
傷病手当の支給日
傷病の認定を受けた日分について、疾病又は負傷がやんだ後最初に基本手当を支給すべき日に支給されます。
ただし、支給日が無いときは、公共職業安定所長の定める日に支給されます。
傷病手当の支給額・支給日数
傷病手当の支給額は、基本手当の額と同一です。
また、支給日数は、所定給付日数から既に支給を受けた日数を減じた日数です。
関連記事
季節労働者も条件を満たせば雇用保険に加入しなければなりません。短期雇用特例被保...
失業保険(基本手当)の受給手続きには、証明写真が必要です。スマホで撮影してコン...
失業保険をもらうには、「求職の申込み」をした日以後に、失業している日が通算して...
「不況によって会社の経営が厳しくなり、労働者の数を削減しなければならずに解雇さ...
「労働者の意思に反して労働契約が更新されずに退職した場合」や「障害を負ってその...