サバクトビバッタ大量発生で食糧危機!日本襲来の可能性と被害は?
サバクトビバッタをご存知ですか?
「知らない」という方も、今ニュースで話題になっている外国で大量発生しているバッタと言えば分かると思います。
2020年一番の災厄は新型コロナウイルスですが、サバクトビバッタは2019年半ばから続いている災厄で、地域によってはダブルパンチで被害を負っているのです。
日本も人ごとではないサバクトビバッタ大量発生に迫ります。
サバクトビバッタとは?
サバクトビバッタは、アフリカと中東に生息しているバッタです。
上記の画像を見ていただければ分かりますが、日本にいるトノサマバッタと似ており、実際、トノサマバッタと同じ科に属しています。
「このバッタの何が怖いの?」と思う人が多いと思いますが、時々大量発生して農作物を食い尽くす被害を出しているのです。
その中でも、2019年6月に東アフリカで発生したサバクトビバッタの大量発生は脅威で、世界の食糧危機につながる危険性を秘めています。
サバクトビバッタが大量発生した原因は?
サバクトビバッタが大量発生した原因は、2019年6月に東アフリカで降った大雨です。
普段雨が降らない砂漠地帯に大雨が降ったことで、食料となる草が多く生え、サバクトビバッタが大量発生してしまいました。
サバクトビバッタが変異して獰猛になった
通常のサバクトビバッタは、緑色の体で大人しく、単体で行動します。
しかし、食料が少ない場合は体の色が黒色や黄色になり、獰猛で、集団行動するように変異するのです。
さらに、体が大きくなって羽根も長くなり、長距離移動できるようになります。
この変異を「群生相(ぐんせいそう)」と言い、自然下で普通に起こることです。
サバクトビバッタの被害状況
2019年6月に東アフリカで大量発生したサバクトビバッタは、ケニア、エチオピア、ソマリアの穀物を食い尽くし、2020年6月にはインドにまで達しました。
殺虫剤で駆除するしかありませんが、新型コロナウイルスの影響により殺虫剤の流通が悪くなり、結果、殺虫剤を撒くことができずに被害を大きくしてしまったのです。
そして、2020年6月時点で、4000億匹のサバクトビバッタが中国の手前まで迫っています。
「獰猛・食欲旺盛・繁殖力が強い・1日に約145km移動可能」ということで、1日で2,500人分の食糧を食い尽くすというから厄介です。
サバクトビバッタの日本襲来の可能性
日本では、2017年からヒアリの侵入が問題視されています。
ヒアリの国内進入ルートは中国からのコンテナです。
日本は島国であり、周りを海に囲まれているので、ヒアリ同様に外国からのコンテナに気を付ければ良いと思うかもしれませんが、それでは対処できません。
サバクトビバッタは変異し、体が大きくなって羽根も大きくなったことで、偏西風に乗って中国から約2,000km離れた日本にも余裕で到達可能なのです。
また、日本にサバクトビバッタが襲来しなくても、海外で被害が拡大すれば、食料自給率37%で海外からの食料に依存している日本は大きなダメージを受けます。
当然、経済的にも大きなダメージです。
したがって、新型コロナウイルス同様に、サバクトビバッタの動向にも注目しましょう。
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