チャドクガの症状と発生時期・対策・治療!公園にいるだけで危険
チャドクガは、毒針毛(どくしんもう)を持った蛾の一種です。
目に見える幼虫の体毛が毒針毛ではなく、それよりもはるかに小さな毒針毛を有しており、その毒針毛が空中を舞うため、直接、虫に触れていなくても危険という特徴を持っています。
成虫・幼虫はもちろんのこと、産卵時に親の毒針毛が付くため、卵も危険です。
公園にいることが多い害虫なので、子供やよく公園を利用される方は注意してください。
チャドクガの毒針毛に触れた場合の症状
チャドクガの毒針毛が皮膚に付着すると、トゲ状になった毒針毛が抜けにくくなります。
そして、2、3時間後に強烈な痒みを伴う皮膚炎を発症するのです。
人によっては、一度この毒針毛が皮膚に付着したときに体内で抗体が作られ、2回目に付着したときにアナフィラキシーショックを起こす可能性があります。
これはスズメバチに刺された時にも起こる症状で、命にもかかわるため、油断はできません。
チャドクガの発生時期・発生場所
チャドクガの発生時期は、卵から幼虫が孵化する4月~6月、8~9月の年2回です。
発生場所は、ツバキ、サザンカなどのツバキ科の植物の葉で、葉っぱの裏に密集していることが多いです。
ツバキやサザンカは、公園によく植えられているので、上記の期間に公園に行く際は注意しなければなりません。
チャドクガの対策
自宅の庭でチャドクガの幼虫を見つけた時は、市販の殺虫剤を使用すれば簡単に退治できます。
ただし、薄着のままで退治すると、空気中に舞った毒針毛に触れる可能性があるので、長袖・長ズボン・帽子・ゴム手袋・マスクなどを使用し、出来るだけ皮膚の露出を避けましょう。
退治した後でもチャドクガの毒針毛は体に悪影響です。
袋に入れ、しっかり口を閉じてから、処分してください。
公園や街路樹でチャドクガの幼虫を発見した場合は、勝手に退治できないので、まずは近寄らないことを徹底しましょう。
毒針毛は0.1mmの大きさなので、簡単に空中を舞い、風下にいるだけで被害を被ります。
場合によっては、市区町村役場に連絡してください。
チャドクガの毒針毛に触れた場合の治療法
チャドクガの幼虫に触れた場合は、まず、ガムテープで軽く押さえて毒針毛を取り除きます。
その後、石鹸とシャワーでよく洗い流します。
チャドクガ皮膚炎の症状が出た場合は、抗ヒスタミン軟膏を使用してください。
完治するまでには個人差があり、早い人なら1週間で治りますが、痒さに負けてかきむしったりすると治りが遅くなるので、絶対に掻いてはいけません。
状況を見て、皮膚科に行きましょう。
なお、衣類に付着した場合は、熱に弱いタンパク質の性質を利用して、50度以上のお湯で洗ったり、スチームアイロンをかけて無毒化するのがおすすめです。
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