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健康保険・高額介護合算療養費制度とは?限度額と申請手続き


医療費

『高額介護合算療養費』とは、医療保険の自己負担額と介護保険の利用者負担額の合計額が、限度額を超えた場合に支給される保険給付です。

この制度により、できるだけ経済的負担を抑えて、診療と介護を受け続けられるようになっています。

健康保険・高額介護合算療養費制度とは?

プライベートなケガや病気により診療を受けた場合、『療養の給付』や『保険外併用療養費』の支給を受けられますが、基本的に3割は自己負担しなければなりません。

3割と言っても、特別な診療であれば高額となりますし、それが長く続く可能性も十分あります。

さらに、年を取れば介護を受けなければ生活できなくなり、介護保険の支給を受け、その1割・2割を自己負担しなければならないことになる可能性もあります。

高額な診療に加え、介護費用も掛かり、経済的にこれらのサービスを諦めざるを得ない人が多く出てしまうでしょう。

そこで、医療保険では、医療保険の自己負担額と介護保険の利用者負担額の合計額が限度額を超えた場合、『高額介護合算療養費』を支給し、請求額が高額になることを防いでいます。

この制度により、経済的に安心して、診療と介護を受け続けられるのです。

高額介護合算療養費の支給基準

『高額介護合算療養費』は、毎年8月から翌年7月までの12ヶ月間に、医療保険の自己負担額と介護保険の利用者負担額の合計額が、介護合算算定基準額を超えた場合に支給されます。

「8月から翌年7月までの12ヶ月間」と、中途半端な区切りとなっているので注意してください。

ただし、次の条件を満たさなければなりません。

  1. 500円超えていること
  2. 7月31日に被保険者であること

高額介護合算療養費の限度額と申請手続き

『高額介護合算療養費』は、世帯単位で、次の限度額(介護合算算定基準額)を超えた場合に支給されます。

ただし、高額療養費、高額介護サービス費または高額介護予防サービス費は対象とはなりません。

世帯内に70歳未満の方と70歳以上が方が混在する場合は、まず、(1)の70歳から74歳を計算した後、(1)の残りを含めて(2)の70歳未満を計算し、合計した額が限度額となります。

(1)高額介護合算療養費(70歳から74歳)

介護合算算定基準額条件
670,000円現役並み所得者
※標準報酬月額28万円以上
※住民税の課税所得145万円以上
560,000円一般
310,000円低所得者II
※住民税非課税者等
190,000円低所得者I
※所得がない者等

(2)高額介護合算療養費(70歳未満)

介護合算算定基準額条件
2,120,000円区分ア
※標準報酬月額83万円以上
※旧ただし書き所得901万円超
1,410,000円区分イ
※標準報酬月額53万~79万円
※旧ただし書き所得600万円~901万円以下
670,000円区分ウ
※標準報酬月額28万~50万円
※旧ただし書き所得210万円~600万円以下
600,000円区分エ
※標準報酬月額26万円以下
※旧ただし書き所得210万円以下
340,000円区分オ(低所得者)
※住民税非課税者等

申請手続きは、まず市区町村役場に『高額介護合算療養費支給申請書兼自己負担額証明書交付申請書』を提出し、介護保険の『自己負担額証明書』の交付を受け、その後、国民健康保険の被保険者は市区町村役場、それ以外の人は会社等を通じて保険者に提出してください。

8月から翌年7月までの間に、自営業者から会社員になった場合など、加入する医療保険が変わった時は、前の保険者にも申請書を提出しなければなりません。


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