太っていると手術代が高額になる
肥満は体に悪いことは周知のとおりですが、意外なことに経済的にも悪いのです。
よく食べるから食費にお金が掛かるということもありますが、ここではそういう意味ではありません。
太っている人は通常の人よりも手術代が高額になるのです。
なぜでしょうか?
国民皆保険と診療報酬
日本では国民皆保険制度が採用されているため、会社員(サラリーマン・OL)なら健康保険、自営業者や無職者なら国民健康保険というように、すべての人が何らかの医療保険に加入しています。
そして、病院は、診察や処置・手術に関して点数を付け、その点数に応じた医療費を患者に請求します。
この診療報酬は、同じ診療であれば、日本全国どこの医療機関でも同じ金額です。
実際には、保険者から現物給付として療養費が給付されるため、患者は一部負担金として医療費の3割を負担すれば済みます。
なぜ太っていると手術代が高額になるのか?
日本の医療費は、『診療報酬点数表』によって決定されるため、どこの医療機関で診療を受けても一律なはずです。
しかし、次の理由により、太っている人の手術代は高額になります。
- 太っていると麻酔をかけにくい
- 脂肪により手術が大変
- 通常の人よりも太っている人は、手術に時間が掛かる
上記の理由により、名目としては、麻酔代が上がるのです。
手術の内容にもよりますが、標準体重の人に比べて、太っている人の手術代は約8万円ほど高くなります。
といっても、患者が負担する額が約8万円上昇するわけではなく、療養費や高額療養費もしっかり適用されます。
ただし、太っていることで手術代が高くなり、患者の負担額も増えることに違いはありません。
手術代が高くなる肥満具合
「一体、どれだけ太っていると手術代が高くなるのか?」ですが、これは、体格指数であるBMI(Body Mass Index)の数値が30を超えるか否かで分かれます。
BMIの計算式
BMI = 体重kg / (身長m)2
日本人に多い身長を5cm刻みで調べた結果、次の体重を境にBMIが30近く、または30以上になります。
身長 | BMIが29を超える体重 |
---|---|
155cm | 72kg |
160cm | 77kg |
165cm | 82kg |
170cm | 87kg |
175cm | 92kg |
180cm | 97kg |
この体重を超えている人は、通常よりも手術代が高いことを自覚しましょう。
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