国民年金保険料の払い方!現金、口座振替、クレジットカード
国民年金は強制加入なため、免除を受けなければ20~60歳までの40年間、保険料を納付する必要があります。
この時、第2号被保険者(会社員・公務員)は、会社等が厚生年金保険料を納付するので問題はなく、第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者)も国民年金保険料を納付する義務がないので問題ありません。
しかし、第1号被保険者(自営業者等)は、自分で納付しなければなりません。
中には、「銀行に行くのが面倒」「納付し忘れた」との理由で、国民年金保険料を払わない人もいるのです。
そこで、生活の多様化に応えるべく、国民年金保険料の払い方がいくつか用意されています。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った国民年金保険料の払い方を選びましょう。
国民年金保険料の納付単位と納期限
国民年金保険料の納付単位は、次のとおりです。
それぞれ、納期限が定められているので、注意してください。
- 毎月納付 翌月末まで
- 早割(1ヶ月早く口座振替) 毎月月末まで
- 6ヶ月前納 4月~9月分は5月1日まで、10月~翌年3月分は10月31日まで
- 1年前納 5月1日まで
- 2年前納 5月1日まで
前もって納付することで、政府と日本年金機構には国民年金保険料をより確実に徴収できるメリットがあり、第1号被保険者には納付し忘れ防止や割引のメリットがあります。
そして、2年前納は、「納めた年に全額控除」「それぞれの年で控除」のいずれかを選択できるので、確定申告・年末調整でお得になることがあります。
なお、前納後に猶予や免除に該当した場合、前納保険料の内、申請した月以降の分については還付を受けることが可能です。
納付書による現金払い
最も一般的な国民年金保険料の払い方が、納付書による現金払いです。
毎年、4月上旬になると1年分の納付書がまとめて送られてくるので、これに現金を添えて、金融機関等で納付します。
国民年金保険料を現金納付できる金融機関等
銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農業協同組合、漁業協同組合、コンビニ
現金納付した場合の割引(令和4年度)
6ヶ月前納(上期・下期) | 810円 |
---|---|
1年分の前納 | 3,530円 |
2年分の前納 | 14,540円 |
メリット
- あらかじめ手続きが必要ない
デメリット
- 毎月納付の場合、その都度、払いに行かなければならない
- 納付し忘れの可能性がある
口座振替
口座振替は、時期になると自動で口座から国民年金保険料が引き落とされる払い方です。
国民年金保険料を口座振替する手続き
【書類】 国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書
【書類の入手先】 金融機関、年金事務所、納付書に入っている、ネットからプリントアウト
【書類の記入に必要なもの】 基礎年金番号がわかるもの(年金手帳)、通帳またはキャッシュカード、届出印
【書類の提出先】 金融機関か年金事務所の窓口に提出、年金事務所への郵送も可
口座振替した場合の割引(平成29年度)
6ヶ月前納(上期・下期) | 1,130円 |
---|---|
1年分の前納 | 4,170円 |
2年分の前納 | 15,790円 |
メリット
- 口座に十分な残高があれば、納付し忘れがない
- 金融機関等に払いに行かなくて良くなる
- ごくわずかですが、現金納付よりも割引になる
デメリット
- あらかじめ手続きが必要である
- 口座振替を止める時も手続きが必要である
クレジットカード
クレジットカード会社を通じて国民年金保険料を納付することが可能です。
国民年金保険料をクレジットカードで納付する手続き
【書類】 国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書
【書類の入手先】 年金事務所、ネットからプリントアウト
【書類の記入に必要なもの】 基礎年金番号がわかるもの(年金手帳)、クレジットカード
【書類の提出先】 年金事務所の窓口に提出、年金事務所への郵送も可
クレジットカードで納付した場合の割引
現金納付と同じ割引が適用されます。
メリット
- 口座に十分な残高があれば、納付し忘れがない
- 金融機関等に払いに行かなくて良くなる
- クレジットカードのポイントが貯まる
デメリット
- あらかじめ手続きが必要である
- 口座振替を止める時も手続きが必要である
- クレジットカードの利用限度額や有効期限に注意が必要である
Pay-easy
Pay-easy(ペイジー)とは、ネットバンキング、モバイルバンキング、ATMで、税金や公共料金などの支払いをできるサービスです。
Pay-easyは、納付書の真ん中辺りに印刷されている数字を利用して納付するため、特別な手続きは必要ありません。
Pay-easyで納付した場合の割引
現金納付と同じ割引が適用されます。
メリット
- あらかじめ手続きが必要ない
- 24時間365日、いつでも払える
- パソコンやスマホを使えば、金融機関等に払いに行かなくて良くなる
デメリット
- 納付書が必要である
- パソコンやスマホが必要である
- ATM使用なら、余計に面倒になる
以上、国民年金保険料の払い方について説明してきましたが、ポイントが貯まるクレジットカードが一番お得であることは間違いありません。
しかし、そのためだけにクレジットカードを作るという方は少ないでしょうから、クレジットカードを持っていない人は、自分の払いやすい方法を選びましょう。
割引額はそれほど違いがないので、あまり気にする必要はないと思います。
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