失業保険は結婚しても受給できる
特に女性に多いですが、結婚を機に会社を辞める人がいます。
また、退職した後に結婚する人もいるでしょう。
この時、失業保険(基本手当)をもらえるのかどうか気になる人は多いのではないでしょうか?
結論から言えば、失業保険は結婚しても受給できます。
ただし、失業保険の受給資格である、離職前の2年間に被保険者期間が12ヶ月以上あり、働く意思と能力がなければなりません。
結婚した時の失業保険の受給条件
結婚したからと言って、失業保険の受給条件は変わりません。
したがって、自己都合退職と同じように3ヶ月の給付制限を受けますし、妊娠や出産を伴わなければ、受給期間の延長もありません。
ただし、転居が必要な場合は、受給条件が良くなります。
結婚後に転居した場合の失業保険受給
例えば、旦那さんが東京で暮らしており、結婚を機に奥さんが会社を辞め、大阪から上京するような場合、この奥さんは特定理由離職者となり、次のようなメリットがあります。
- 離職日以前1年間に被保険者期間が6ヶ月以上でよい
- 給付制限がないので、すぐに失業保険をもらえる
- 失業保険の所定給付日数が通常より優遇されている
転居があるかないかだけで、これだけ待遇が違います。
また、結婚に伴う海外への転居の場合は失業保険を受給できないので、代わりに、受給期間の延長ができるようになっています。
失業保険をもらうと社会保険の扶養に入れなくなるかも
結婚して会社員や公務員の扶養に入れば、その配偶者は、社会保険料を納付する義務がなくなります。
しかし、一定額以上の基本手当日額ですと、扶養に入れなくなるので注意してください。
2016年(平成28年)10月からは、社会保険の扶養条件が年収106万円未満となっているので、「106万円 / 360 = 2,944円」となり、この金額を超える基本手当日額ですと、扶養から外れるのです。
ただし、健康保険組合は、独自の判断基準があるので、この金額と異なる可能性があります。
社会保険の扶養から外れると、国民年金保険料・厚生年金保険料・国民健康保険か健康保険料の納付が必要になるので、相当働かない限り手取りは減りますが、将来の老齢年金受給額は増えるので、一概に損とは言えないでしょう。
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