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雇用保険の基本手当!受給資格・手続き・認定日


お金

失業すると給料がなくなるので、貯金を切り崩して生活費に回さなければならず、そうなれば再就職活動にも悪影響を及ぼしかねません。

そうならないように、生活の安定を目的として、雇用保険の一般被保険者が失業した場合に支給されるのが基本手当です。

基本手当という呼び方は馴染みがないかもしれませんが、一般的にはこの給付のことを「失業保険」や「失業手当」と言っています。

基本手当は失業者にとって欠かせない給付ですが、会社を辞めたら無条件でもらえるわけではなく、支給を受けるには一定の条件を満たす必要があります。

基本手当の仕組みについて解りやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。

基本手当の受給資格

基本手当を受給するには、原則として、雇用保険の被保険者が失業して、離職日以前2年間(算定対象期間)に、被保険者期間が通算して12ヶ月以上必要です。

つまり、会社を辞めた時に雇用保険料を12ヶ月以上納めていれば基本手当を受給できるのです。

ただし、次の者はより早急の保護を必要としているので、離職日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上で良いことになっています。

  • 特定受給資格者(倒産や自分に責任のない解雇などにより離職した者)
  • 特定理由離職者(契約期間が更新されずに離職した者)

算定対象期間の延長

被保険者期間を数える場合に、基礎となる「離職日以前2年間」のことを算定対象期間と言いますが、次の理由により、引き続き30日以上賃金を受けられなかった場合は、その期間を2年に足して、最長で4年まで延長されます。

  • 業務上外を問わない疾病・負傷
  • 事業主の責めに帰すべき理由以外の理由による休業
  • 出産
  • 国と民間企業との間の人事交流に関する法律の規定に該当する交流採用
  • 事業主の命による外国における勤務
  • 上記に準ずる理由で公共職業安定所長がやむを得ないと認めるもの

被保険者期間の数え方

離職日からさかのぼって、1ヶ月ごとに区切ります。

1ヶ月の場合
・賃金支払基礎日数11日以上 1ヶ月
・賃金支払基礎日数11日未満 数えない
15日以上1ヶ月未満の場合
・賃金支払基礎日数11日以上 1/2ヶ月
・賃金支払基礎日数11日未満 数えない
15日未満の場合
数えない

この賃金支払基礎日数には、休業手当を受給した日や年次有給休暇を取得した日も含みます。

被保険者であった期間から除外する期間

離職日以前2年間に転職している場合は、前の被保険者期間も含めて離職日以前2年間が算定対象期間になります。

ただし、先の被保険者期間において受給資格、高年齢受給資格、特例受給資格を取得したことがある場合には、基本手当等の支給を受けていたか否かを問わずにその期間は考慮しません。

そして、2年前の日より前の被保険者期間も当然に考慮されません。

特例対象者の算定対象期間

特例対象者とは、雇用保険料が給料から天引きされていたにもかかわらず、実際には雇用保険の資格取得届が出されていなかった者のことです。

この場合は、本人に責任はないので、離職日以前2年間よりさかのぼって算定対象期間を見ます。

基本手当の受給手続き

基本手当が支給されるまでの流れについて説明いたします。

基本手当は、再就職する意思と行動が必要です。

したがって、4週間に1回ずつ直前の28日間に2回以上の求職活動を行っていないと支給されません。

なお、求職活動の内容については、失業の認定日にしっかり確認されます。

基本手当を受給する流れは、次の(1)~(3)を参考にしてください。

(1)基本手当の受給資格の決定

受給資格の決定を受ける場合は、離職後、住所を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に出頭して、求職の申込みをした上で、『離職票』を提出します。

必要な書類

  • 雇用保険被保険者証
  • 雇用保険被保険者離職票
  • 運転免許証や住民基本台帳カード(写真つき)など本人を確認できるもの
  • 3ヶ月以内に撮影された写真2枚(縦3cm・横2.5cm)
  • 印鑑
  • 本人名義の通帳

(2)失業の認定日の決定

『離職票』を提出した者に基本手当の受給資格があると認められると、失業の認定日の決定・通知がなされるとともに、『受給資格者証』に必要な事項が記載され交付されます。

なお、基本手当の受給資格がないと判断された場合は、『離職票』にその理由を記載されて返還されます。

(3)失業の認定手続き

基本手当の支給を受けるには、失業の認定を受ける必要があります。

必要な物及び必要な事

  • 失業認定申告書
  • 受給資格者証
  • 職業の紹介

この失業の認定は、公共職業安定所で4週間に1回ずつ直前の28日の各日について行われます。

ただし、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける場合は、失業の認定日が1月に1回となります。

この手続きは受給者本人が行わなければならず、代理人ではダメなので注意してください。

さらに、下記の特例があります。

失業の認定日の変更

次の理由により、失業の認定日に出頭できない場合は、申出をした日に失業の認定を受けることができます。

  • 就職する場合(公共職業安定所の紹介によると否とを問わない)
  • 公共職業安定所の紹介によらない面接
  • 国家試験・検定などの受検
  • 選挙権その他公民としての権利を行使する場合
  • 婚姻(社会通念上妥当と認められる日数の新婚旅行を含む)

証明書による失業の認定日の認定

次の理由により、失業の認定日に出頭できなかった場合は、その証明書を提出して失業の認定を受けることができます。

  • 疾病又は負傷で、継続して15日未満ハローワークに出頭できなかった
  • 公共職業安定所の紹介による面接
  • 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等の受講
  • 天災その他やむを得ない理由のために公共職業安定所に出頭できなかった

その理由がやんだ後の最初の失業の認定日に公共職業安定所に出頭してください。

なお、疾病または負傷の場合、出頭できない期間が、
・15日未満なら証明書による認定で基本手当の受給が可能
・15日以上なら傷病手当の受給が可能
となります。


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